猫臭ゼロを目指して〜「デオトイレ脱臭ファン+」を買ってみた

はじめに

数年前から家に猫が2匹おります。 自ら飼ったものではなく、妻の連れ子です。

実際に猫と暮らし始めるまであまり意識したことがなかったのですが、猫はとにかく糞尿が臭いです。 自分はぜんぜん潔癖ではないので、大丈夫かなぁと思っていたのですが、ダメでした。 個人差あると思うのですが、私の鼻はアンモニア臭に極めて敏感なようです。

トイレは頻繁に清掃するものの、臭いは家のクローゼットの中に貯まったり、 壁や床に染み付いたりしてしまうので、家全体から、うっすら動物園のような臭いがします。 家から持ち出したカバンを外で開き、そこから猫臭がしたときは絶句しました。

猫の飼育歴が長い人は臭いに鈍感になって徐々に分からなくなるようなのですが、 私は何年たってもぜんぜん慣れません。帰宅してドアを開けるたびに異臭でげんなりです。

しかもトイレ掃除がちょっとでも遅れるとトイレ外に粗相する猫がおり、 毎日毎日、猫関係の清掃作業に30分ほど掛けているような感じでした。

このままでは残りの人生の数%が猫の世話で消費されてしまう、そんな人生は嫌だ……!!

脱臭機 PLAZION

そこで、まずはトイレの脇に脱臭機を置いてみました。富士通のPLAZIONというやつです。

電源が必要ではありますが、脱臭力が高く、フィルター交換不要というスグレモノです。 これで確かにある程度の臭いは取れましたが、多少効果があるかな?ぐらいの感じです。 糞の臭い(窒素化合物)はおそらく空気より重いので、床置きした脱臭機が吸い込んでくれるような 気がするのですが、尿臭(アンモニア系)は空気より軽いせいか、脱臭機をフル稼働させても ほとんど変わった気がしません。

ニオイを取る砂へ

当初、当家の猫トイレはペットシーツの上にシリカゲルでできた猫砂という構成でした。 しかし、シリカゲルの脱臭力は弱めで、ぜんぜん脱臭効果は感じられません。 おまけに飛散したシリカゲルを踏んだ時の痛さといったら!

そこで、次は猫砂を色々変えて試しました。飛び散りにくい木製や紙製の猫砂は猫から 評判が悪く、粗相が収まりません。そこで、猫砂が多少飛散することは我慢して、 猫が大好きで、踏んでも痛くなく、脱臭力も高い「ニオイを取る猫砂 鉱物タイプ」を 採用しました。

これで一定の改善はありました。しかし、完全に満足できるものではありません。 猫砂を取り替えた直後は大変良く、すばらしい!と感じるのですが、 取り替えて数日もすると地獄のような異臭を放ち始めます。

固まった部分の猫砂はもちろんすぐ廃棄しますが、取りきれなかった細かい破片や、 トイレ底に貼り付いてしまった猫砂から、えもいわれぬ揮発臭が漂ってきます。

猫砂が完全に乾くレベルまで待つと臭いはぐっと減るのですが、 砂が乾く速度より猫2匹が放尿する速度の方が圧倒的に速いので、どうにもなりません。 トイレの台数を増やせば改善するかもしれませんが、狭小住宅では限界があります。

また、糞の臭いに猫砂はやはりパワー不足でした。硬い便ならある程度猫砂が吸着する気はするものの、 軟便にはまったくの無力。我が家の猫は1匹が非常におなかを下しやすいので、そこも困りものです。

デオトイレ脱臭ファン+

そんな感じで、これ以上の対策はないのか...と思って暮らしていたのですが、 今年(2024年)に入って「デオトイレ脱臭ファン+」が発売されたことに気が付きました。

糞の臭いをファンで上から吸い取るという、直球で素晴らしいソリューション。 しかもデオトイレは猫砂の下に吸水シーツを引くタイプなので、猫砂のこびりつきによる 臭いの発生からも開放されそうです。

ということで、1台ポチッてみました。 届いたものがこちらです。

脱臭ファン付きデオトイレ セット内容

ファン付きの本体の他に大きめの猫砂、消臭シート、スコップが付いていて、正直これだけあれば 猫を買い始めることができるスターターキットです。

組み上げ時の本体サイズは高さ52cm、幅39cm、奥行き49cm。 少々サイズは大き目ですが、猫が気持ちよくおトイレするにはこのぐらいのサイズは必須でしょう。

高さが結構ありますが、ファンなしの従来品のデオトイレ本体は幅42cm奥行き54cmなので、 実はファン付きのほうが底面積は一回り小さいです。

したがって、形状はそっくりなのですが、従来品のデオトイレに、このファン付きデオトイレの カバー&ファンを載せることはできません。私はできると思っていましたが、勘違いでした。

ところでこの手の製品を買う時、意外と色やサイズが気になる電源アダプタはこんな感じです。

電源アダプタ
電源アダプタ

ケーブルはひっかき耐性のある不織布ケーブルですが、さらにそれを保護するプラスチックの保護カバーもついています。 さすが日本の大手メーカーの製品です。

電源ケーブル
保護カバーをつけているところ

保護カバーは自分で巻きつけるのですが、ちょっとめんどくさいです。手作業で10分ぐらいかかります。 ウチの猫はケーブルにいたずらをすることはほぼないのですが、念のため巻いておきました。

本体の組み立てはパーツを載せるだけなので何も悩むことはありません。 組み上げて置いた状態がこんな感じです。

脱臭ファン付きデオトイレ

入口に自前のペットシーツを敷いていますが、これはハミ出し粗相対策です。 ウチの猫、なぜかオシッコは顔をトイレの外に出してやるのに、ウンチは顔をトイレの中に入れてやるんですよね...。 なので尻元がおぼつかず、外にポロリしてしまうことがあるのです。

使ってみたら...すごいぞ!

稼働させてみましたが、まずファン音が極めて静かです。 弱中強の三段階で選べるのですが、「強」にしてもぜんぜん音が気になりません。 猫もまったく気にしていない様子です。

ウチの猫は新品のトイレが大好きなので、すぐに大喜びで使い始めてくれました。 付属の猫砂が大きめなので、嫌がるかなと思ったのですが、2匹とも大丈夫でした。

気になるウンチの脱臭効果について、実はあまり期待していなかったのですが、 ホントに臭いがしなくなってびっくりです。

ウンチしているまさにその現場にいると臭いますが、 ウンチ後、30分後ぐらいすると何の臭いもしないので、本当にウンチがあることに気が付きませんでした。 トイレの外にハミ出しポロリするとさすがに臭いましたが、ここは仕方ないでしょう。

(注:猫の排泄物の臭いは体調や餌でかなり変わり、当家はタンパク質多めの餌を与えているため、たぶんかなりクサい方な気がします。)

オシッコの臭いの方も、ほとんど気になりません。 消臭シートにうっすら香りが付いていますが、これも設置してしまうとあまり漂ってきません。 猫2匹でも、1〜2日に1回のシート交換で、尿の臭いはほぼまったく気にならなくなりました。 ただ、換気は良くする必要があり、換気が悪いと消臭シートからもわっと漂った臭いが滞留するので ちょっと臭くなります。

あと、かかったオシッコがぜんぶ消臭シートに落ちる訳ではないので、 何日か使うと、本体や猫砂に残った成分から臭いがなんとなく出てきます。 気になったら拭き掃除してやることが肝心かなと思います。

まぁこの辺は通常のデオトイレと同じなので、特筆事項ではないですね。

さらに収納に入れてみた

ところで、臭いの流出を更に防ぐため、このトイレをさらに収納内に設置するチャレンジをおこなってみました。

自力で収納をカスタムで作るのはしんどいので、ネットで色々検索してみたのですが、 高さ52cmが収まる猫用トイレ収納はほぼ存在せず、唯一既製品で適用できそうだったのが、 LOWYAの「収納付き猫トイレ収納」でした。

上部収納が三角形なのが非常に使い勝手が悪そうなのですが、 それ以外の点では、まるでこの「消臭ファン付きデオトイレ」をいれるために 設計されたかのようなサイズ感。しかも側面に丸い穴があるので、電源ケーブルを加工なしで外に出せます。

ということで、こちらもポチって設置してみた写真がこちらになります。

収納に入れてみた

もう、ピッタリ。これは最強なのでは...!?

しかし、このアイデア、当家では残念ながらダメでした。理由は、

  • 猫1:怖がって、まったくトイレに入ってくれなくなりました。
  • 猫2:トイレの端っこがうまく認識できなくなり、トイレと収納の隙間に脱糞しました。

どちらも致命的な問題なので、この収納は当家では掃除用具入れとして使うことにしました。

やってみる前に、「もしかしてそうなるかもなぁ...」とは予想していたのですが、見事に的中です。 実際にやってみて、想定内の失敗が確認できたから、良しとしましょう。 当家の猫に合わなかったというだけで、猫の性質によっては、大丈夫な可能性があると思います。

おわりに

「デオトイレ脱臭ファン+」は期待していたよりかなり脱臭力が高い、素晴らしいトイレでした。 猫を初めて飼う人に、まずイチオシしたいトイレと思います。

価格が実売1万円台後半とお高目なのと、活性炭フィルターの交換が三ヶ月に一回というところが弱点ですが、 私はこの金額を払う価値はあると感じました。猫が1匹なら、本当に1日一回のウンコ拾いと、数日おきの トイレ掃除程度の労力で済むようになると思います。

ただ、当家では、我が家の猫の性格が原因で、この後、猫用の自動トイレも導入することになりました...。 その顛末は、また次回の記事で書きたいと思います。→書きました