M715q Tinyの無線アンテナを変更してみた

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背景

先日、Apple AirPodsM715q に接続してみたところ、頻繁に音飛びが発生したため、WiFi/Bluetoothアンテナの位置を変えて調整した話を書きました

調整により、かなり改善があったのですが、2週間ほど使ってみた結果、やはりまだ音切れすることが分かりました。 音楽を聞いているだけならよいのですが、音楽を聞きながら作業したりすると、顕著な音切れが発生します。 試しに筐体のアンテナがある部分あたりに手を近づけてみると、音が途切れました。手をかぶせると、音が完全に停止してしまいます。

対策

アンテナを交換してみることにしました。

元のアンテナは↓の MHF4 5dBi の240mm を使っていました(※リンク先は 120mmのもの。240mm版は Amazon からページがなくなってしまいました...)。

変更後のアンテナは↓の MHF4 3dBi 240mm です。

こちらのアンテナ、3dBiなので利得(電波の強さ)が落ちます。普通は選択しないと思うのですが、 利得が小さくなったかわりに指向性が小さくなる(はず)ので、もしかすると改善があるのではないかと考えたのです。 指向性というのは電波が一定の方向に飛ぶ性質のことです。 元々のアンテナは手がちょっと近づいただけで音が途切れるので、かなり指向性が強いのではないかなー、とか。 まぁ、この分野は専門ではないので、オカルトなことを言っているかもですが。

到着&装着

ということで、届いたものがこちら。基板部分はかなり小さいです。測ってみたところ40x9mmでした。元のアンテナは50x12mmだったので、一回り小さくなりました。

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元のアンテナは↓のように貼っていました。

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これを新しいアンテナに交換したのが次の写真です。例によって裏面の両面テープはつかわず、養生テープで貼ったので見た目は不格好ですが...。 筐体を閉じるとき、ケーブルを巻き込まないよう、ケーブルはテープで固定したほうが良いと思います。

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アンテナが小さくなったので、貼り付け位置の自由度が高まりました。筐体の金属部分と給気口を避け、どちらも本体前面パネルのプラスチック部分に貼れました。 特にMAINアンテナの方は、まるでここに貼ることが想定されているかのようにピッタリな気がします。

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これで確実に電波はとおりやすくなるはず。筐体を閉じた視点から見ると、アンテナは赤で囲った部分にあるイメージです。

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結果

明確に、改善がありました。

  • ほとんど音飛びが発生しなくなりました。本体に手をちょっと被せた程度でも、まったく問題ありません。
  • アンテナの部分に手を密着させるように覆うと、少し音が途切れますが、音が完全に止まってしまうことはありません。
  • 部屋の隣のトイレ(直線距離で3mぐらい先)に入って、ドアを閉めても再生は継続できました。ただ、ちょっとブツブツはします。
  • WiFiの通信速度にも影響はありませんでした。ただ、元々ルーターから数メートルの位置で利用しているので、距離を離すと違いがあるかもしれません。

WiFi802.11n で確認。802.11acは機材を持っていないので確認していません。

ちなみに、元々のアンテナと同じ位置...つまり、筐体の金属部分に貼り付けてみたところ、新しいアンテナでもやっぱり元々のアンテナと同様に音切れする状態となりました。やっぱり指向性はあまり関係なかったかな...?

おわりに

思いつきでアンテナを変更してみたのですが、結果としてはこれで良かった感じです。アンテナが小さくなって筐体の隙間のプラスチック部分に貼り付けられたのがポイントでした。

なお、筐体内にアンテナを設置するのはサポート外の行為になります。お試しになる場合は自己責任となりますので、念のため。